第三章

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     「彼は何も話さないのです。不審と疑いをかけられてもおかしくないでしょう。」 「……その件については僕から謝ります。彼は人見知りが激しくて、急に話し掛けると固まって言葉に詰まってしまうんです。親しければとても饒舌です。」 「……そうですか、」 「では僕達は失礼させていただきます。行こう拓海。きっと君の兄貴が心配してるよ」 納得いかなそうに軽く舌打ちをした警官を後目に明日拓は青年を率いて警官が見えなくなるまで歩き続けた。      
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