第三章

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     茨木明日拓(いばらぎあすひろ)は河川敷に繋がる長い道のりを歩いていた。 段々と空が闇に染まる。 所謂、今の時間帯は、宵、だ。 仕事の帰り道で、いつも通勤に使っている道だ。 明日拓の家は、案外町外れにあり、買い物や用足しにはなかなか不便だ。 家を飛び出して、一人で生活を賄(まかな)うためには、なるべく安い家賃の家を借りたかったし、そこを考えれば町外れになるのも必然だ。      
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