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耳に障る。
何か、とてつもなく嫌な音が、俺を夢の世界から、引きずり出そうとする。
「・・なさい！」
「起きなさい！！」
俺は、朝の心地好い二度寝から、悪夢の様な現実に、引き戻された。
今の声は、母さんだ。
俺は、渋々布団から出て、寝巻から制服に着替え、１階へと降りた。
リビングには、母と妹、そして、我が家の大黒柱がドンと座っていた。
リビングに着くなり「おそよう。」と憎たらしい顔で妹の咲希が悪態をつく。
俺は、おはようと、その言葉を無視し、テーブルに着いた。
母さんは、俺達の弁当を作りながら、何かうだうだ文句を言っていた。
あぁ…朝からうるさいな。
そう思いながら、朝食を口に掻き込む。
父さんは、黙ってコーヒーを飲みながら、新聞を読んでいた。
俺は、咲希に「もう行くぞ！」と一声かけて、身仕度を始めた。
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