Traum

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「私がパイロットになれたのも、その訓練場の教官が教えてくれたお陰です」 「でも・・・」 グラスに残ったワインを回しながら、副操縦士は話を続けた。 「ある夏の日・・・」 「午前中は太陽が出ていて天候が良かったのですが、夜になると雨が降り出して急激に天候が悪化しました」 「その日は一人で飛ばす訓練をしていて、悪天候の中を飛ばすのは危険だと思った私は訓練を中止して着陸しました」 副操縦士は話を続けた。
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