†迷える子羊†

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「樹里。どうだった?」 教室に入ると楓は心配そうに駆け寄って来た。 「4月からクラウディオ学園に行けだって。」 「...クラウディオ学園!?あの有名な超お金持ち学校!?」 「うん...。」 「あそこって、あれでしょ?受験生の募集をかけないで、全て招待制なんでしょ?しかも理事長直々に。」 (そうなんだぁ...。) 楓は妙にテンションが上がっていた。 私は家に帰ってすぐお父さんとお母さんの所へ行った。 「お父さん!!お母さん!!」 「お帰り。」 「お帰り。あら。どうしたの?」 エプロン姿のお母さんが声をかけてくれた。 「私、本当にクラウディオ学園に行くの?」 「そうよ。」 「樹里。お前がこんなに運がよかったなんて、お父さん感激だぞぉ!」 そう言ってお父さんは私に抱きつきほっぺをスリスリした。と言うかされた。 「お父さんったら。樹里ももう高1になるんだから。」 「分かってるけど樹里はカワイイから~。」 「ハイハイ。」 そう言って私は2階の自分の部屋に行った。
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