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学校に通い出してもう二年近くになるが、
ジノは、ここで学ぶことはもう無いと感じていた。
機体を扱うだけなら、〈スペリオン〉があるし、もう慣れきった学校生活には、飽きがきていた。
「つまらん……。俺は、ヒマなのかも知れん」
友人のアーデ=ブランがジノに声をかけた。
「そういうなよ、ジノ。学校に通えない奴らが何人いるんだって話さ。
まあ、僕はおまえみたいに、軍人ってワケじゃないけれど、やっぱり僕も、新しい機体を弄ってみたいって思いは、あるんだけどさ」
「やっぱりな。アーデ、おまえだって、新しい機体を乗ったり、改造したりしたいだろう」
「いまの僕は、軍籍まで持ってて、中尉殿やってて、〈スペリオン〉を触り放題のおまえが、羨ましいんだよ」
「一般人からみたら、そうかもな……」
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