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事なく得たが、後が恐い。
とりあえず時間が無い三人はまるで競争するかのように高校まで全力で疾走した。
「ハァ ハァ、何とか間に合ったなぁ?」と息を切らしながら真が言う。
美羽が不満気な表情で「アンタ達は時間にルーズ過ぎるのよ!まったくもぅ、なんで私まで走る羽目になるかなぁ」と言った。
息を切らしながらも征丸が「いいじゃん、一応間に合った事だしね!?」と微笑んで答えた。
真と美羽は心で"良くないよっ"と思った。
一応間に合った事は確かだ。
安堵した美羽は校舎の横にそびえる建造物を見て、ボソっと言った。
「相変わらず不気味ねぇ……」
真はその建造物を見ないよう眼を背けた。
「全くだ。あんな施設、消えてしまえばいいのに……」と今にも消えそうな声で言う。
すると「さぁ、授業始まる事だしさっさと入りますか~」と言って笑顔を作り、校舎を眺めて校内に入っていった。
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