第一章

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「お…おう,…アリス…」 「ははは!アリスっ 帽子屋ったら照れてるんだよっ ここに女の子連れて来た事ないしねぇ」 「バカ!俺は照れてない! ただ… 小娘相手にどう接していいのか わからないだけだ。 しかもコイツはアリスなんだろう? この世界を救う。 二人目の アリスなんだろう?」 さっきの仮面の女も言ってた。 私が‘二人目のアリス’なんだって。 「普通に接していればいいんだよ。 でも!僕はね アリスを護る騎士なんだ! アリスをトランプから護る!! 特別な存在なんだぁ♪」 嬉しそうに 私の周りを白兎は駆けて回った。 「よかったな。 一人目のアリスの騎士には なれなかったからな」 「おい!それを言うなよっ でも こうやってアリスの騎士になれたんだ♪ 僕ってすごいと思わない? …あっ! もぉこんな時間! アリス!今度は女王様に会いにいかないと!」 ぎゅっと握られた左腕。 抵抗する暇もなく 私は白兎に引っ張られて行った。 帽子屋はやれやれと肩を竦め 一人お茶会を始めるようだった。 .
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