4人が本棚に入れています
本棚に追加
「お…おう,…アリス…」
「ははは!アリスっ
帽子屋ったら照れてるんだよっ
ここに女の子連れて来た事ないしねぇ」
「バカ!俺は照れてない!
ただ…
小娘相手にどう接していいのか
わからないだけだ。
しかもコイツはアリスなんだろう?
この世界を救う。
二人目の
アリスなんだろう?」
さっきの仮面の女も言ってた。
私が‘二人目のアリス’なんだって。
「普通に接していればいいんだよ。
でも!僕はね
アリスを護る騎士なんだ!
アリスをトランプから護る!!
特別な存在なんだぁ♪」
嬉しそうに
私の周りを白兎は駆けて回った。
「よかったな。
一人目のアリスの騎士には
なれなかったからな」
「おい!それを言うなよっ
でも
こうやってアリスの騎士になれたんだ♪
僕ってすごいと思わない?
…あっ!
もぉこんな時間!
アリス!今度は女王様に会いにいかないと!」
ぎゅっと握られた左腕。
抵抗する暇もなく
私は白兎に引っ張られて行った。
帽子屋はやれやれと肩を竦め
一人お茶会を始めるようだった。
.
最初のコメントを投稿しよう!