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穴に落ちても恐怖感はなかった。
ただただ身を任せ
ふわふわ浮いているような気分。
“さぁアリス。
君を不思議の国に招待してあげるよ。
僕は君を待ってる。
大好きなアリス。
僕の大切なアリス。
やっと君に会えるよ。”
“あなたは…誰?”
“僕は……”
ドサッ!
「痛っ…」
地面に落とされた私は
頭を押さえ辺りを見回した。
「…もしかして
ここが…」
「ん。そう!
ここが不思議の国っ」
背後から可愛い男の子の声がした。
あの
悩内に響いていた
声。
「…あなたは?」
「僕は白兎だよ。
ふふふっ
人間に見える?ねぇっ
僕ね
人間の姿になる為に
いっぱいいっぱいお勉強したんだ!
…兎の耳だけは…
残っちゃってるけど…」
えへへと笑い
白兎は頬を掻いた。
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