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「改めてまして…
不思議の国へようこそ。
アリス。」
この国の空は青くて
地面には緑の草が生えている。
私がいた世界とどこが違うのか…
私は夢を見ているのかもしれない。
「さぁアリス。
僕に着いてきて!
まずはみんなにアリスが来た事を伝えなくちゃ!
ほら!もぉこんな時間!
急いでアリス!」
金色の懐中時計を右手で握りしめ
左手で私の手を掴んだ。
「ちょっと!どこに行くの?
きゃあっ!もぉ!
何でこんなに険しい道なのよ!」
私と白兎は
薄気味悪い森の中を走った。
地面にはたくさんの石が転がっていて
走りにくい。
そして私は気づいてしまった。
私達はどこかへ向かっているんじゃない。
逃げているんだ。
後ろを見ると
無数の手が地面からはい出て
私の足を掴もうとしていた。
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