第一章

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「改めてまして… 不思議の国へようこそ。 アリス。」 この国の空は青くて 地面には緑の草が生えている。 私がいた世界とどこが違うのか… 私は夢を見ているのかもしれない。 「さぁアリス。 僕に着いてきて! まずはみんなにアリスが来た事を伝えなくちゃ! ほら!もぉこんな時間! 急いでアリス!」 金色の懐中時計を右手で握りしめ 左手で私の手を掴んだ。 「ちょっと!どこに行くの? きゃあっ!もぉ! 何でこんなに険しい道なのよ!」 私と白兎は 薄気味悪い森の中を走った。 地面にはたくさんの石が転がっていて 走りにくい。 そして私は気づいてしまった。 私達はどこかへ向かっているんじゃない。 逃げているんだ。 後ろを見ると 無数の手が地面からはい出て 私の足を掴もうとしていた。 .
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