4人が本棚に入れています
本棚に追加
「後ろを見ない方がいいよ
みんなアリスを狙ってるんだ
でも大丈夫。僕が何があってもアリスを守るから」
白兎は私を持ち上げ
軽々と木の上に飛び乗った。
「あのたくさんの手は
高い所に来られないんだ
だからアリス。もぉ大丈夫だよ!」
大丈夫…
そんな言葉、嘘じゃないか!
なんと仮面をつけた少女が私達 の後ろに立っていたのだ。
金色の髪を揺らし
仁王立ちしていた。
「白兎…この人は?
私の敵?」
彼女に聞こえないように
小声で言った。
しかし白兎は私の言葉を無視して
彼女の前に膝を立ててしゃがんだ。
「…このような無礼。
失礼いたしました。
アリスは僕が引き取ります。
僕に…どうかアリスを任せてください。」
「この子がアリスなのね。
2人目の
アリス…なのね。」
「はい。
この娘が
この世界を救う二人目のアリスでございます。」
「任せたわよ
白兎。
アリスを狙う敵は多いでしょう。
もぉこれ以上
この世界を歪ませない為に。
アリスを守るのよ
アリスには特別な力があるの。
それは…
あなたもわかっているでしょう?」
「はい…
承知しております。」
「帽子屋の所にでも行けばいいでしょう。
あの方なら助けてくれるわ。
黒のトランプ達には
見つからぬ用
注意しなさい。」
「はい。
では失礼いたします。」
再び
白兎は私を抱いて
木の上を走って行った。
.
最初のコメントを投稿しよう!