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-麗斗視点
麗斗「あ、職員室だ。」
『(第一印象が大事だぜ?キチンと挨拶しろよ。)』
麗斗「分かってるよ、失礼します!」
職員室のドアを2、3回ノックしてから開けた。
室内は校舎の外装に比べて普通の印象をうける。
麗斗「あの、転入してきた黒井麗斗ですけど、田中先生はいますか?」
田中「ん?…おぉ来たか、じゃあ早速行こうか。」
この人が田中先生か、意外と若い先生だな。
まだ20代前半ぐらいかな?
『(ぼやぼやしてると置いていかれるぜ?)』
麗斗「分かってるよ!」
-教室1-B
田中「俺が中から呼んだら入ってきてくれ。」
麗斗「分かりました。」
先生は、教室の扉を開けて中に入っていった。
外からでも先生が僕のことを話しているのが分かる。
そして、とうとう先生からお呼びの声が掛かった。
田中「黒井!もう入ってきていいぞ。」
『(いよいよだぜ麗斗、がんばれよ!)』
麗斗「うん。」
-ガラッ!!
僕は今、新しい教室に足を踏み入れた。
中を見渡すと、職員室と同様に特別な印象は特にうけない。
どこにでもある、普通の教室だ。
麗斗「黒井麗斗です、今日からお世話になります、よろしくお願いします!」
いつも話すよりも少し声を張っての自己紹介は、僕の心臓をいつもよりも激しく働かせる。
たった今からクラスメイトとなるみんなの顔を見てみると、興味ある人と無い人の差がハッキリと分かる。
『(転校生が通る第一の関門、自己紹介は何とかクリアだな)』
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