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高校から遠いのは少し不便だが、生徒に見つかる心配はないからまぁいい。
暫く車を走らせると、30階程のマンションが見えてきた。
「もしかしてあれって感じですか……?」
「そうですね。あのマンション、僕の父が経営してるらしいです」
「はぁ……」
それを聞いた瞬間何だか先生と私の住んでいる世界が違うような気がしてきた。
「買ったって、マンションごと買い占めたってことだったんですね」
「そういうことになりますね。僕も昨日の帰り初めてここにきましたから、少し驚きましたよ」
(少し所じゃないよーメチャクチャだよー)
「さっ、着きましたよ」
――――ガチャッ
先生がスキャナーにカードでスキャンすると、軽い電子音と共に鍵が外れる音がした。
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