14人が本棚に入れています
本棚に追加
無駄に長い髪をかき分け
「まいったなぁ」
なんて彼女に、精一杯のキメ顔を作りうかれている。
流石ナルシストだ。
しかし、彼の隣席である神永翠(カミナガミドリ)は、いつも通りに「お前じゃないけどな」と的確にボソッと呟く。
「えっええ……まぁ、今日は、彼の隣もちょうど休みですし、いいですよ」
少し佐原も戸惑っていたが彼女に見つめられてNOとは、言えなかったのだろう。
大丈夫だよ佐原……
彼女の顔見たら男なら誰でもNOとは、言えないから。
教師の言葉に少し笑みを溢すと、彼女は徐に僕の席へ歩み寄ってきた。
最初のコメントを投稿しよう!