「困惑」

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「キヒッ!!」 裂けそうなぐらい口を引き攣らせながら笑うずぶ濡れの男はキョロキョロと回りを見ると有沙の方に走ってきた 「なんだアイツ」 有沙はそのまま走り過ぎていく男を見てそう呟くと有沙は男の服に血が滲んでいる事に気づいた 「あれは…」 「おっ!?おい!!あぶねぇだろが!!」 「え?」 有沙は不意に後ろから聞こえてきた声を聞いて振り返ると二人乗りのバイクが商店街の中を爆走していた 「わっ!?」 有沙は突っ込んできたバイクを驚きながら避けるとバイクはそのまま先程の男を追い掛ける 「キヒッ!!こっちだ!!」 だが男はそれを見て誘導する様に一本道の裏路地に向かう道に入って行く それを見て二人乗りのバイクは男の入って行った道の前で止まり様子を見た 「兄さん?」 「一本道は危険だ、奴の能力は何か衝撃波を飛ばす様な能力だった、迂闊にこんな狭い道に入れば奴の餌食になる」 朝倉の兄はそう言うと懐からビー玉の様な物を取り出し、地面に叩きつけた 『人避けの陣』 朝倉の兄がそう言うと回りの人間が次々と商店街から出ていく 「何これ…」 有沙は続々と商店街から出ていく人達を見てそう呟くと朝倉達の方を見た
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