「困惑」

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「お前…名は?」 「おいおい、人に名前を聞く時はまず自分からだろ?」 朝倉の兄の言葉に男はやれやれと言った感じに首を振った 「確かにな、俺の名前は朝倉 陸人(あさくら りくと)だ、お前は?」 「希乃 光彦(きの みつひこ)だ」 「お前、名前とあってねぇな」 「自覚してるよ、キヒッ!!」 陸人が希乃の名前を聞いてそう言うと希乃はニヤニヤと笑いながらそう答えると回りをキョロキョロと見た 「逃げるつもりか?」 「逃げる?違うなぁ‘見逃す’んだよ。キヒッ!!」 「何?」 希乃の言葉に陸人は眉間にシワをよせ、希乃を睨むと引き金にかけている指に力を入れる 「止めとけ、お前…立ってるのでやっとだろ?」 「…なんの事だ」 「ごまかすな、俺にはわかんだよ、鼻がきくんでなぁキヒッ!!」 希乃はそう言うと持っていたナイフを軽く振り空を切ると陸人の肩が少し切れ、服に赤いシミが広がっていく 「血の匂いでわかる、お前、どっか病んでるだろ?」 「…」 希乃の言葉に陸人は無言で希乃を睨むと希乃はキヒッと笑い、ナイフを閉じてポケットにしまった 「動けない奴らを殺したって何も面白くねぇしな、それに欲張りは良くねぇ、今日は二人殺したし結構満足してる、そろそろ止めとくよ、キヒッ!!」 希乃は朝倉と陸人を見てそう言うとそのまま朝倉と陸人の横をすり抜ける 「じゃあな、次に会う時は殺してやるよ、キヒッ!!」
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