「狂犬」

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「まあ、簡単に言えばお前は人間じゃねぇな」 「…え?」 陸人の突然の言葉に有沙はピクリと反応した 「死ならざる者、不死者、蘇生者。とにかく、お前は確実に化け物だ」 「兄さん、言い方が悪すぎるわよ」 「はん、ならなんて言うんだ?言っておくが死なない、死の無い人間は人間では無いぞ?まして生物でもない、もうコレは化け物だよ」 朝倉の言葉に陸人は椅子の背もたれの上に腕をおき、顎を乗せながらそう言うと有沙は思い出した様に口を開いた あの暗闇の世界で少女が言った言葉を… 「いや…多分私、死なないっ訳じゃないと思う、多分いずれは死ぬ…と思う」 「…どう言う事だ?」 有沙の言葉に陸人は反応すると有沙に聞き返した 「いや、あんまり良くわかんないけど、多分死に過ぎたりしたら、私は死ぬと思う」 「死に過ぎたら死ぬ?なんだそれは、それに随分自分の体について何か知ってる様な口ぶりだな」 有沙の言葉に陸人は眉を潜める 「いや知っているって程じゃない、ただ…聞いただけ」 「聞いた?誰に?」 有沙の言葉に陸人は眉毛を八の字にしながらそう言うと有沙は少し迷って口を開いた 「最近見る、夢の中に出てくる女の子に聞いた…」 「夢の中の?なんだそれは、信憑性無さ過ぎだろ」 有沙の言葉に陸人はそう言うとクルリと椅子を回し何回か回転した
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