「狂犬」

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「どちらにせよお前は異常だよ、確実に人知を越えてる」 陸人はそう言いながら立ち上がると有沙のそばまで歩み寄った 「もう一度聞く、お前は何者だ」 ゾクリと、有沙は陸人の言葉を聞いた瞬間、背筋を凍らせた 昨日のとは格が違う、今回のはもう既に殺された様な感覚があった。 (こっ、殺される!?) 既に二回殺されている有沙だったがそんなものは非にならないくらいの重圧が有沙に加わる 「…あ……え…」 声が出ない、動く事もできない、体中嫌な汗が止まらない、呼吸すら困難になってきた 「答えろ。お前は‘奴ら’じゃないのか?」 陸人が何か言った様だが有沙には聞こえなかった、今にも殺されそうな、そんな感覚に有沙の思考は働かない 「どうなんだ、お前は…」 眼ガ…アツイ… 「なっ!?」 突然、陸人の驚く様な声が聞こえた 有沙は陸人を見ると陸人の顔が真っ青になっている事に気づいた それに先程の重圧も消えていて苦しくない。それどころか陸人の方が苦しそうに見える 「え?どうし…」 「兄さん!!」 有沙が何か言おうとしたがその前に朝倉が叫んだ
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