「狂犬」

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あの二人に関わるのは止めておきなさい お前は俺達に関わるな 暗闇の世界での少女の言葉と陸人の言葉が頭の中を過ぎると有沙はベットの上を転がり、窓から外を見た 「また降ってる…」 有沙は雨が降り出した外を見てそう呟くと体を起こし、髪をわしゃわしゃとかいてピタリと手を止めた 「ああクソ、何だろコレ。なんかムカムカする」 有沙はそう呟くと立ち上がり机の上においてある鞄を見た 「ああ、持って帰って来てくれたんだ」 有沙はそう言うと鞄の中から今朝練習で使ったTシャツや携帯を取り出し部屋を出た 「とりあえずやる事はやっとかないとね」 有沙はそう呟くとそのまま一階の洗濯場へ入り洗い物を洗濯機き入れ、スイッチを押して携帯を開いた すると有沙は目を疑った メール16件 着信58件 「は?」 有沙は異様な数の着信数を見て固まると着信履歴を見て眉を潜めた 「松山と西垣、それに葵……あっ」 ふと有沙は思い出した、陸人達を見つけるまで自分は何処に行こうとしていたか 「ヤバっ今何時た!?」 有沙は慌てて携帯の時計を見ると時刻は18時30分あれから5時間近く掛かっていた
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