「狂犬」

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「やっば!!とりあえずかけ直さないと!!」 有沙はそう言うと急いで葵の電話にかけ直した すると二、三回ダイヤル音が流れると電話に出る音が聞こえた 「あっ葵!?ごめ…「ふぁい、なんですか~ヒックっどっちらさ~ま~?」…え?」 掛け間違えたか?と有沙は電話をきろうとしたが後ろから西垣の声が聞こえてきたのに気づき、電話をきる指を止めた 「有沙か!?頼む早く来てくれ!!」 「西垣?どうしたんだよ。てか今の誰だ?西垣の母さん?」 「違う!!神崎だよ!!とにかく今大変な事になってるから助けてくれ!!」 さっきのが葵?と有沙は首を傾げながらそう言うと本当に切羽詰まっている様な西垣の声にただ事ではないのだろうと考えて「直ぐに行く」と西垣に伝え、電話を切った 「西垣があんなに慌てるなんて、なんかあったのか?それに葵なんか酔ってた感じだったけど…」 有沙は嫌な予感しかしない、とげんなりしながら二階に上がり服を着替え、携帯と財布を持って急いで玄関へ向かい、そのまま傘をさして自転車に乗って西垣の家へ向かった
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