SILVER BLUE

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建物を出た二人は、証明書を持ってセンターに行くと、更に別のカードを出した。 しかし、そのセンターは得に何も言うことなくそのカードを渡す。 ネ「しかし……面倒ですね。学園にいる間はこんなふうに一個一個カードと受付をしなくちゃいけないなんて」 レ「ハーベルトにどうにかしてもらおう。俺達じゃどうにもならないから」 彼等が歩いていくと、段々と人影が少なくなってきた。 入り組んだ道を右に左にと迷いなく進んで行く。 すると入り組ん道は終わり、今度は長い廊下が現れた。 下にひかれた赤い絨毯の上を、何の躊躇いもなく歩いていく。 途中、いつの間にか現れた黒いスーツの男がもつコートを着、その上からフードを目深に被る。 どれ程歩いたか。 目の前に巨大な扉が現れた。 《珀鳳の扉》 ある一定以上の力を持つ者呑みが開く事が出来る古代魔術の遺産。 希代の創造魔術の天才、オーグニルの作品である。 ネ「開けよ」 ネルの一声で、重々しく扉が開く。 ネ「行きましょう……ナンバーゼロ」 フードの下から僅かに覗く口元に笑みをたたえて、二人は扉の向こう側へ消えて行った。 _
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