AM00:23

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勢い余って、ミイラの両眼がぽろりと飛び出た。 半分朽ちつつも干からびた神経が繋がっているので、辛うじて転がりだすまでにはならなかったが、見た感じ小さい水ヨーヨーが目の穴から垂れ下がっている感じになってしまった。 見た目が大変宜しくないが、戻してやる程の義理は無い。 もう一発殴って、既に逃げ去ったカズマに安堵しつつ俺はちっと舌打ちした。 ゾンビとミイラを殴るほど、フロアにすえた臭いが広がっていく。 まともな酸素なんてもう何処にも無い。 酸欠で閉じそうになる目蓋を無理矢理こじ開けながら、それでもパイプを振り回し続けていると、何と無く自分が機械になった気がしてくるが、そんな事に構ってはいられない。 細かい事を気にしていたら負けだ、ゾンビとミイラに、物理的に。 瞳はとうに暗さに慣れてしまい、梟も闇夜ではこんな気分なのかしら、という要らん感傷まで起こしてしまった。 こうも命の危険に曝されている訳ではないだろう梟が羨ましい。 代われ梟。 なんてやっぱり取り留めの無い事を考え、カズマを視界の端で探しながら、緑色に近い肌をしたミイラの鎖骨を粉砕してやる。 うん、やっぱり嫌な音。 .
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