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はぁ、はぁ、はぁ。
夜中の薄暗い普段の学校の通り道を俺達は駆け抜ける。
それも26人という大人数で。
「おいっ、どうすんだよ!」
後ろにいる貴史が泣きそうな声で食いついてくる。
「知るかよ!!」
俺は必要以上に大声で叫んだ。
全く、泣きたいのはこっちの方なんだよ。
お前達の勝手な計画に無理矢理入れられて、『あの事』が起こってからはいつの間にか俺がリーダーみたいになってるし・・・学級委員の高田やその他数人は何故かその場に残ってしまったし・・・。
「いずれにしてもこのままじゃ大変よ!!私達の行動は後に警察にかなり怪しまれるわ!!」
うちのクラスの秀才である玲子が言った。
「そんな事言ったって俺達自身良からぬ事をしようとしてたんだ!どうなったって同じだろ!?」
貴史が玲子に向かって叫ぶ。
そしてその後ろの生徒達も中にはふてくされたようにして走っているやつもいれば俺の方を懇願するかのように見つめる奴もいる。
あぁ、くそっ。
全然頼れそうな奴いねぇじゃねえかょ!!!
「いずれにしても今俺達の置かれている状態はかなり良くない。どこかに隠れてよく話し合おう!」
そう言って俺はみんなを促した。なってしまったんだ!!!
思えばあの時止めておけば良かったのかもしれない。
先生に復讐しようなんていう馬鹿な事は・・・。
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