プロローグ

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――ゴールデンウイーク この言葉に、胸が躍らない学生はいないだろう。 連休を使い家族と旅行に行く者や,家でゴロゴロし休日を過ごす者もいる。 だが、それはあくまで一般はである。 「・・・はぁ」 そう、俺こと志野 拓磨(しの たくま)にとっては大事な日であった… ベットの上で携帯の液晶画面に映る時間を見て溜息が漏れる。 時刻は、午後11:20。 今日は、補習を受ける事になっており、午前中に受けるはずだった補習授業は壊滅。 これは、休日明けに補習が確定したと言っても良い。 「わかってる。起きられなかった理由は分かってるんだ」 自分に言い聞かせるように口にしてみるが、時間は帰って来る筈もない。 着信履歴 12件 もはや、借金の取立ての催促電話にさえ感じられる。 着信履歴には、担任教師から今日の補習授業への熱烈なラヴコールが入っているのは分かっている。 「とりあえず、シャワーを浴びよう。 どうせ、遅刻だしな」 午後の授業に間に合えばいい。 諦めムード全開で、そう思っていた時だった…
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