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無事に午後の補習を受け終わり、帰宅する拓磨達。
帰り道に辰巳がゲーセンに行こうと誘ったが断る。
何故なら、帰りに翠川先生からの素敵なプレゼントで課題プリントを渡されたからだ。
休み明けにちゃんと提出を出来れば今日の午前中の補習をチャラにしてくれるらしい。
正確には、翠川先生の補習分はだけではあるが…
「お前、最近付き合い悪過ぎ。」
不機嫌な顔で文句を言う辰巳に、俺はため息を吐く。
「仕方ないだろ。俺に翠川先生の補習を受けろってか?
それに、今月は金欠だって言ったばっかりだろうが。」
「だってさぁ」
「ったく、お前の頭には遠慮という言葉はないのか」
「全くない!!」
断言する辰巳の姿を見て、思わず頭を押える。
『お~い!』
「ん?」
誰かに呼ばれたような気がしたので振り返って見ると、後ろから俺達を追いかけて走って来る黒髪のショートカットの少女がいた。
「はぁはぁ、やっと、追いついたよ~」
息を切らしながら走って来た少女は 須賀 凉子(すが りょうこ)。
辰巳の幼なじみであり、俺の友人。
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