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まぁ、そんな都合の良い展開には、ならないと思うけどな。
「はい、なりません」
ほら、本人が否定してきた。 心を読まれた事に関しては、スルーな方向で行こうと思う。 異論は認めない。
「で? 何の説明ですか?」
「あ、はい、本当にスルーしちゃうんですね……。 え~とですね、今回はゲームの説明に来させて頂きました。」
ゲーム? 夢の中でまでギャルゲーか……。 悲しいな、俺。
「あ、いえ、その、えっちなゲームじゃ無くてですね……」
彼女は“何故こいつはこんな事しか頭にないんだろう”みたいな目線を、俺に投げ掛けてきた。
とりあえず、その事に関する正確な答えが思いつかなかったので、適当に言ってみた。 ついでに、心を読まれた事に関してはスルーする。
「基本的に、俺の思考回路はそんな感じです」
いきなり、俺が言いだしたから頭上にクエスチョンマークが浮かんでそうな、表情をした。
けど、心当たりがあった様で直ぐに言葉を返してきた。
「あなたも、あたしの心が読めたのですか?」
成る程、会話が成立するという事は、実際に思っていた訳か。
死にたくなるな。
「あ、すいません! 別に、そんなつもりじゃ……」
彼女は、本当に悪意が無かったかの様な仕草をした。 多分、本当に無かったのだろうが。
でも、じゃあ、どういうつもりだったのかと、問い詰めたくもなった。
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