運命は突然に

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翌日。翔子は新太郎と共に芳行の部屋を訪れた。  別に、翔子がおいしいと有名なサンドールのドーナツがあるから来ない?って、誘ってきたのに、ホイホイとついて来たわけではないぞ。そんな危険フラグ死んでも回収しちゃおけないぞおまいら。そんな危険フラグ――。  「昨日、お兄ちゃんと喧嘩しちゃったんだ」  階段を上がりながら翔子は説明した。  「それで、なんでオレが必要なんだ」  新太郎の口調は不機嫌だ。  コイツが兄貴と喧嘩ねぇ珍しいな。  「なんて言うか――一人だと――」  翔子は涙目になりながら新太郎の腕をぎゅっと掴んだ。  「はぁ、分かったよ。だから、その腕を離してくれ」  「うん!」  翔子は笑顔で腕を離した。 
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