運命は突然に

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「もしもしぃ」  (逃げるなよ)  「ギクッ」  (お前はいつも面倒なことになるろ、逃げるからな)  「いいだろ!そんなのアタシの勝手だろ!」  (ほう、ならあの写真をクラス中にばらまいても)  新太郎は顔を真っ赤にさせて電話に泣きついた。  「それだけは、それだけはやめて!もう、なんでも言うこと聞くから」  (なら、翔子に協力してやれ)  「うぅ――」  (返事は?)  「はい」  (なら、早く芳行を追え)  「イッ、イエッサー」  電話はそこで切れた。たっく、しょうがないわね。  「ぐずぐずするんじゃないよ。行くわよ」  新太郎は翔子の腕を掴んで駆けだした。
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