日常の崩壊

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 【急性青少年妄想鬱症候群】  症状 おもに中学時代にみられる。妄想と現実の境が無くなり、言動や行動が現実を逸脱する。直接の死因になることはないが、近年激しい妄想による残忍な事件、自殺が発生している。通称『厨二病』。  病原 過度のマンガとアニメの摂取  治療法 アニメ、マンガの隔離療法が一般的である。  夕暮れの堤防。河原では少年達が野球をし、ジョギングをしている高校生くらいの青年が二人の兄妹の横を通りすぎる。兄弟は仲良く手を繋いでいる。  「兄さん、明日もいっぱい遊ぼう!」  小学校高学年らしき妹はその大きな目をいっぱいに輝かせて言った。
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