運命は突然に

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薄暗い部屋で沢山の人間がキーボードを叩いている。部屋の中央にあるモニターには緑色の光でレーダーのような画像が出ている。 全く陰気臭い場所ね。対テロ、対スパイ対策を専門に行う花の一種。対細菌化学兵器を専門に行う実力の二種。そしてここが、原因不明、未知の脅威対策を専門に行う――落ちこぼれの三種。全く、なにが落ちこぼれよ。 浅賀瑞穂は欠伸を気合いでかみ殺した。キャリアも積んだ、行動力にも自信はある。なのに、つい先日の任務失敗で降格。全く、ついてないやぁ。 「浅賀門外顧問、α4に活動の予兆が見られます」 部屋の一番奥でどっしりと構えている浅賀は報告された資料を受け取った。 「なるほどね。予測危険度3。これは私の管轄ね」 全く、司令と副司令がそろって留守だなんてついてないわ。 浅賀は資料に目を通しながら立ちあがった。 「R―3のまま現状待機。連絡あるまで手出ししないで」 瑞穂は司令官らしくきりっとした声で命令をだし、第三種特別対策室を出た。 なんだか今日は長くなりそうな気がするわ。
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