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「数多の星に授かりし聖霊の力よ、骨暗の闇に陥れたまえ、邪道呪術『エンディミオ』」
芳行は右手を空に掲げた。沈黙が流れる。特に変わったことはおこっていない。
明葉は周囲の状況を丹念に観察した。空も、地面も、大気にも以上は見られない。それが逆に不気味だ。聞いたことのない術式に、呪術。呪術が使えるのは加俸院家と夢双院家だけと聞く、それなのに、芳行は呪術を使った。
「教えてやろう。オレの使った呪術『エンディミオ』は5分必殺の呪術。お前はオレが呪術を解かなければ確実に死ぬ。さぁ、雌雄は決した。オレに邪王の力を渡せ」
芳行は右手を加俸院にさし出した。
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