運命は突然に

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翔子と新太郎は天卍神社に辿り着いた。 「翔子いいか、お前の兄貴は今、おかしな幻想に取りつかれている。こういうのはあんまり好きじゃないけど、力づくで家まで連れて帰るぞ」 大丈夫、いくら相手が中学生でも背後から二人で襲えば勝てないわけじゃない。それに相手は厨二病。合理的な判断はきっとできないはず。と、達也は説明してくれたけど、正直不安なのよね。というか、達也がやりなさいよ。そうよ、達也がやればいいんだ。しかし、達也に見せられた一枚の写真を思い出し、華子は身震いする。 「わかったよ、兄さんが戻ってきてくれるんなら、私頑張る」 翔子はファイティングポーズをとった。 全く、純粋だな。オレはめんどくさくてしょうがないっていうのに。 新太郎は一度大きくため息をついた。 「じゃあ、行くぞ」 裏門から神社に入り、忍者のように外の様子を伺いながら進む。 「万象の地獄に沈みし、邪悪なる枷を今解き放たん。白き龍の許しを得て、よみがえりたまえ。加俸院式召喚術『獅炎』」
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