運命は突然に

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本堂の方から女人の声が聞こえた。 なっ、なに今の厨二病臭いセリフは。彰吾の兄貴以外に厨二病がもう一人いるの。今日はまさか厨二病の大安売り? 「新太君、あっちの方だ」 翔子が真面目な顔で喋ったのに、新太は少し吹きそうになった。 やっぱり、この子天然だわ。 翔子の背中を追いながら新太郎はしみじみとそう思った。 二人は本堂近くの茂みに上手い具合に隠れることができた。翔子の兄貴はアキバにでもいそうな巫女服のコスプレをしたたれ目の少女と戦って?いた。 わかった。きっと、厨二病もきっと伝染するんだ、これはチュウニハザードなんだ。あぁ、あの人かわいそう。厨二病になったばっかりにあんなコスプレなんかして。 「どのタイミングで飛び出す?」 翔子は今にも飛び出しそうだ。 「もう、少し様子をみよう」
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