運命は突然に

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「来ないの?」 半泣きになる翔子。 子供も夢を壊した罰だ。涙腺崩壊まで秒読みに入りましたぞ軍曹。 「ねぇ、来ないの」 翔子は袖をさらに強く引っ張る。浅賀の視線がオレに向いた。 止めろ、見るな。オレは決して泣きそうになった女の子を一瞬にして笑顔に変える術も、厨二病に陥った大人を救うすべも知らないんだ。頼む、この無力なオレを許してくれ。 ピロリン♪新太郎の携帯に着信が入った。 助かった。着信は達也からだった。新太郎は携帯にでた。 「もしもし」 (そこの女の言っていることは本当だ) 「はいッ?」 (今、確認した。お前の目の前にいるのは間違いなく、正真正銘の内閣府第三種対策室門外顧問浅賀瑞穂だ。実質この国のトップ三十に入る大物だ)
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