《旅立ち》

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「………あれ?」 ふと気が付くと、窓側から輝く日差しが部屋を照らしていた。 朝だ……。どうやら私はそのまま寝てしまった様だ。 目覚まし時計を覗くと、時刻は昼間を指し、熱々しい毎日は夏を知らせ蝉が煩く鳴いている。 「……昨日、何してたんだっけ?」 私はまだ寝ぼけていると、携帯に視線が入り記憶が蘇る。 そうだ…マキを探してたんだ。 咄嗟に、携帯を手に取るとモバゲータウンにアクセスする。 新しい情報が入っているかも知れない……。 恐怖と期待が私の鼓動を早くする。 でも、何で私はこんなに真剣なんだろう……。 ほっとけばいいのに……。 でも、マキが私を呼んでいる気がしてならないんだ。 『助けて……』と。 私はまだ……知らなかった。 これから起こる『悪夢』を。
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