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その日、あたしは自分の気持ちを確かめたかったという理由と素直に松本さんに逢いたかったという理由で学校帰りにバイト先に制服で寄ることにした
(なんだか緊張するっっ)
思い切ってあたしは中に入ることにした
いつもの店の扉が今日はすごく重く感じてしまう
「いらっしゃいませ」
目の前をパッと見ると松本さんが笑顔で迎えてくれた
あたしは松本さんのあまりのカッコ可愛さに思わず倒れそうになってしまった
(いっいきなりの反則スマイルっ!)
「あれ?木崎さん?」
「あっども、今日学校帰りに寄ろうかなと」
「そっかそっか♪」
この日は松本さんと店長だけだった
「あっあやなちゃん来てくれたんだ」
「はぃ、新しい漫画買いに来たのと…ここで働き始めたお兄さんがあたしの事二十歳かと思ったなんていうからわざわざ制服で来たんですよ~♪」
あたしは大好きな松本さんに聞こえるように皮肉たっぷりに店長にそう言った
「いやね、あれは大人っぽく見えてさぁ」
「今日は、高校生に見えるでしょ?」
とあたしは手を少し広げ制服をめいいっぱいアピールして満面の笑みで彼にそう聞いた
自分でも子供っぽい事してるって
分かっているけど、二十歳に間違われた事
本当はちょっと根に持っていた
松本さんは後ろを向いて口を手の甲で抑え声を殺して笑っていた
(肩が笑っているのがみえみえですよ!)
「笑うなんてひどいです!」
「いや、ごめんごめん。あまりにも可愛い事言うからついね。」
(!!!)
あたしは松本さんの一言に耳まで熱くなってしまった
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