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少しの沈黙がただよい、絵梨が話す。
「鈴、許してあげる事はできない?」
「えっ」
「許されない事だと思う。だけどずっと憎んでたって何にも変わらない。」
「お姉ちゃん…でも」
「でも?」
「もう二度と会いたくない」
再び隆司の心は傷つく。
「鈴、あたしだって同じような事あった」
「え?」
周りの亮も隆司も驚く。
「あたしもそいつらの事許せない。だけどね、一生恨んだって自分がつらいだけなんだよ?」
「………」
鈴は黙ってしまい、小さな声で言った。
「わかった…」
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