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有岡小貴降臨
「……嘘だろ」
大貴の体が震える。
卒業仕立てで、大貴は社会人への道を1歩踏み出したのに……
「お、俺…もうちょっと身長あるよ!」
「でも、先ほどお測りした時に…」
わなわなと震える
「有岡、諦めなよ」
何で慧ちゃんを呼ばなかったんだろう
──ソノ日、大学アルンダ
何で光君を呼ばなかったんだろう
──ソノ日、収録アルンダ
何で薮君を呼ばなかったんだろう
──ソノ日、舞台アルンダ
だからって……何で、何で
──俺、暇ダゾ
高木を呼んだんだろう!!
「すいません、そのサイズで良いんで」
「…は、はい」
高木は、俺の頭を撫でながら店員さんに、レジへ行くように促した。
「俺、身長…もっと、あったし」
「はいはい」
社会人たるもの、スーツを1着は持ってなくてはいけない。
みんな通った道
俺も通る道
駄菓子菓子(だがしかし)
身長が16(ピー)センチあった身長は
今日測ると16(プー)センチへと変わっていた。
ピーとプーの差は少ないかもしれない
けど、俺にとって、ピーとプーの差は大きいのだ
大事な所なので、もう一度言うが
ピーとプーの差は大きいのだ
「あああああああああ」
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