誰かに捧げる優しさ

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……気がつくと、 目の前に毛糸の帽子を かぶった男の子が辺り 一面に響き渡る様な声で泣いていた。 放っておけずに思わず 問いかけた。 「なんで、泣いているの?」 問いかけた僕の声も、 震えていた。 男の子「お空に光ってるあの星をね、取って 飾りたかったの。」 そうしてまた泣き出した。 男の子ははぐれてしまった様だ。 でも、すぐに母親が走ってきて、 笑顔で帰っていった。 「また一人になっちゃったな…。」 突然寂しさが僕を襲った。
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