─春蘭─

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「俺は好きだぞ、そのなんとも言えない愛嬌のある顔」 それって、ちっとも嬉しくない。 なんとも言えないって一体どういう事なのかしら。 郷は憮然とした表情を浮かべる。 機嫌を損なったと感じたのか、気晴らしに鎌倉に行こう、と誘ってきた。 いつも頼み込んでも連れていってはくれないのに。 どういった風の吹き回しなのだろう、と郷は首を傾げた。
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