プロローグ

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「おかしいですね……。確かこちらの森にいると聞いたのですが……」 綺麗な三日月が高く上がり、夜も更け始めてきた頃、一人の青年が“クラスト”と名称されている森の深くでぽつりと呟く。 身長は百八十あると思われる程高く、木々の隙間から零れる月の光に照らされた頭髪は、この国の人間としては珍しい美しい黒髪であり、肩まである真っ直ぐな髪。その際、一緒に見ることが出来た顔は整っており、凛々しい顔立ちをしていた。 服装は上下共に頭髪と同色であり、上は半袖のシャツ、下は横に赤の縦模様が入ったズボンを履いている。
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