─聖なる戦─

26/26
53882人が本棚に入れています
本棚に追加
/598ページ
「……」 「ちょっ、シレン!? 待て! 剣の向く方向がおかしい!」 「エル! おまっ、なんで属性付与してんだ! 死ぬってマジで!」  およそ最強と言えるメンバーに、八方を塞がれる。みんな目がおかしい。  カイルと背中が着いた時、もはや逃げ道は無かった。 「が、学園長! これ体罰なんじゃ!?」 「愛のムチです」 「シズクさん! それ女モノじゃ!?」 「私の趣味よ」 「趣味じゃねーか! せめて愛のムチって──嘘です! 何で懐からムチが出てくるんだよ!」 「シレン……わしの仇を取ってくりゃれ」  言葉遣い変わってるよティオ先輩! ああ! シレン先輩の目が本気に! 「カイル、レイン」  ……寸分の狂い無く向けられるのは剣、炎剣、弓、銃、制服。 「神に祈れ」  その後俺達は、気を失う事も記憶を失くす事も無く、ただひたすらに悪夢と地獄を噛み締める。  その際悲鳴が学園中に響き渡り、全男子生徒に恐怖を植え付けたのはある種の伝説となった。
/598ページ

最初のコメントを投稿しよう!