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『なんや闇の。自分知っとったんかいな』
『……説明……必要』
『ボク達に対する説明が必要だよ、って言いたかったんだね。うん、納得』
『なルほド。確か君ハ、漂浪状態ノオーブを感知出来ルんだッタカ』
『漂浪状態? なんやそら』
『受ケ継がレてイナいオーブノ事だヨ。要ハ、形ノ無いモノだ』
『……存在……限定』
『……なんやそら』
『何処ニ在っテ、誰ニ受け継グかマデは分かラナい、だロウ?』
『……正解』
『有るか無いかは分かるって事なんだ……だったら、元からオーブは一つ足りないって事? うん、それは矛盾』
『確かにな。それだと、古代戦争が終結していない事になる』
『せやな……一度集まっとるからこそ、あの下らん戦争は終わっとんやろ?』
『一度は集まったさ。だが、時代を渡れなかったというだけだ』
『……なラバ、受ケ継がレるとシテも最大五コ。六コ無けレバ意味の無イオーブなド、今更大しタ脅威でハ無いト?』
『そういう事だ。だからこそ、我らは装身具を集めれば良い』
『……誰かが既に受け継いどる可能性やらは、あらへんの?』
『そいつに受け継いだ瞬間を、タナトスが見逃すか?』
『……心配……無用』
『だ、そうだ』
『……ええどす。従いましょ』
『なんや納得いかんわぁ……』
そして声達は一度押し黙る。
暗い闇には、一つの動きも無い。
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