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「お前、気配を読みたいらしーじゃねーか。だったら覗きはうってつけだ」
「え……? や、待て。俺そんな事言ったっけ?」
確かに思ってたけどさ。
「ん? ああ、なんかフェイが言ってた。お前が気配を読みたいみたいだって」
アイツめ。人の心まで読めるのかよ。
フェイに気配を読みたいなど言った覚えはない。多分セレナん家での事で分かったんだろーけど、鋭過ぎだ。
「まぁ、読める事ならそりゃあ」
「だろ? でも、気配を読むってのは一人で身に付けられるモンでもない」
腕を組んで語りだしたカイル。
裾からは予備の双眼鏡がはみ出ていた。
「気配を読むなら先ず読まれる側の気持ちになるんだ。その点覗きなら気付かれたら死という状況での修行が出来てあわよくば女体の神秘を「〝Lightning〟」この双眼鏡が黒焦げになってる!? 何すんだレイン!」
「ただ覗きたいだけじゃねーか! 眠いんだよこっちは!」
ったく……無駄な時間を。
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