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「アルディ。本当に、このビルは九十九階までしかないのか?」 ラークがいきなりそんな事をアルディに聞いた。アルディが怪訝な顔をする。 「ああ…多分な。このビルの案内図には九十九階までしか標示されていなかった気がするしな」 確かにそうなのだ。二階に上がってすぐの場所に標示されている案内図には、九十九階までしか書かれていない。だが、さっきの白い影は九十九階の上を指差していた。 では天井の事なのか。それも違うような、そんな気がする。 「…アルディ。もう一度、九十九階を調べたい」 あそこには、まだ何かがある。ラークには、そう思えてならない。 「おいおい。さっき行ったばかりだろう? 今日はもうやめておけ。また、さときみたいなのと鉢合わせたいのか?」 「……………」 アルディの言う事ももっともだ。日に何度もあんな化け物を相手にするのは疲れる。 「分かった…じゃあ、明日」 少しムスッとして、ラークは部屋を出ようとする。 「おいおい、どこに行くんだ?」 「一旦帰る。ティニア、行くぞ」 「ちょっと待て。外にはイレイザーがいるんだぞ。どうやって門まで戻るつもりだ?」
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