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イレイザーは、人影を見つければ再び襲って来る。ビルから門が見えない為、そこまでの間に配置されているイレイザーの数が分からず、アルディのコピー装置では全てを止める事は出来ないようなのだ。 「数日間探索できる準備はして来たんだろう? だったらここに泊まる方がいい」 ああ、本当にアルディの言っている事は的を射ている。確かにここに寝泊まりしてしまえば、一番楽だろう。 「そうだな…分かった」 「ああ。念の為、部屋の周囲には罠を仕掛けておくから、安心しろよ」 心がむずがゆい。どうしてアルディみたいに、冷静に行動出来ないのだろう。モンスターとのやりとりもそうだ。自分はなんて未熟なんだろう…。 落ち込む、という程ではないが、ラークはそう考えていた。アルディにふと差し出されたパンを受け取りながらも、まだ。 いつの間にか日は落ちていた。パンを受け取った時は夕方頃だったらしく、今はもう闇が全てを支配している。とは言え、三人がいるこの二階の教室は明るく、アルディがまだ何か、装置を触ったりしていたので、少しも眠くなかった。
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