ふらすと 1

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俺には二人の姉がいる……まあ実際は従姉妹だけど。 その二人を起こすことが俺の日課だ。 「はあ~起きてればいいけど……そんなわけないか……」 俺が憂鬱になる理由がそこにある。 「……秋姉さん、朝だよ~…」 軽くノックするが返事はない。 これは覚悟を決めるしかない、入るか。 「……秋姉さん?……あれいない…」 ベッドを見るが誰もいない。おかしいな、昨日はいたはずなのに。 「ふふ……おはよう冬馬。」 そんなことを考えていると、不意に後ろから声がした。 それと同時に柔らかい感触に包まれる。もはや、どこに隠れていたなんて気にしない。 体中が危険信号を発している。 「あ、秋姉さん……いたんだ。」 相田秋葉(アキハ)、17歳の俺より3つ年上で大学生だ。 そして俺を小さい頃から溺愛している、もうやり過ぎって程に。
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