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｢部屋割りは住んでいる人間同士が希望して替えられるはずですが？｣
一般出身である私には後ろ盾が無い。
そんな私にとって教師の評価は重要なものであり、なるべく落ち着いて問い掛ける。
相手を聞けば、芳澤 久臣(よしざわ ひさおみ)
芳澤グループ会長の孫。
金持ちの多い学校でも一目置かれた存在だ。
そんな奴と関わった覚えは無い。
｢私は彼との同室を希望した記憶はありません。そして、彼にも希望されるような心当たりもありません。互いに望んでいないのに急にそのような話が上がるのは何故ですか？｣
一方的にルームメイトを希望される事もあったが、そんな我儘をいちいち通していたらキリがない。
だから、両方が希望しない限り部屋の編成は特別な理由以外では行われないと知っていた。
なのに何故？
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