11人が本棚に入れています
本棚に追加
「こんなにも負のオーラ出してんのはテメェかぁ?」
その生物はびっくりして上半身だけ起こしていた直人の前に降り、直人を見回しながら言う。
「…え………あ…………。」
あまりのことに驚き過ぎて言葉にならない。目の前にいる化け物と呼べる存在に直人はただ固まるだけだった。
「フハハっ!どうしたぁ?何を驚いているんだぁ?
…まぁムリもねぇかぁ!俺ェみてぇな生き物この世界にゃいねぇしなぁ」
高らかに笑い、鋭そうな牙を見せながらこの黒い化け物は独特のだるそうなしゃべり方で続ける。
「一応意味ねぇだろうがぁ自己紹介してやろう。俺ァアクマ族のロイってんだぁ。テメェはなんつーんだぁ?」
ロイは直人の目線と合わせるようにしゃがみこみ、真っ赤な瞳を直人に向け尋ねた。
「……あ、…あのっ…アナタは…一体…」
混乱中の直人は思考回路がうまく働かず、質問を質問で返した。
「あ゙ぁ~?今言ったろうがよぉ。ロイだぁロイ!アクマだぁ。同じこと言わせんじゃあねぇよぉ。」
ロイは呆れた顔でめんどくさそうに答えた。
最初のコメントを投稿しよう!