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「…ボ、…ボクは…井上直人っていいます…。」
見るだけでも恐怖が襲ってきそうなロイの顔を見れるハズもなく、下を向き自分の足に目線を落として答えた。
「へえぇ~。いい名前かどうかは知らねえが…直人ぉ!」
急にデカい声で名前を呼ばれた直人は素早く顔を上げて立ち上がり、ハイッと思わず自分もデカい声で答えた。
「わりぃがさっきも言ったとおりテメェは俺ェの血肉となってもらおうかぁ。」
ロイはそう言うと直人をギラリと見つめ、ヨダレを垂らしながら近づいていく。
「な!…なんでっ…ボクがアナタに…たっ!…食べ…っ!」
あまりの恐怖に言葉が続かない。直人は腰を抜かしそうになりながらも後ずさりしていた。
「言ったろうがよぉ。負のオーラ出てるモンが好きだって。テメェは特に出てるって。ただ他にもデケェ負のオーラ持ってるヤツぁいるがぁ…テメェが選ばれちまったのは運だぁ。」
ロイはニヤリと薄笑いを浮かべると後ずさりしている直人を追い詰めるように近づいていく。
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